2012-01-01から1年間の記事一覧

時計

電池を交換した小さな時計の短針が秒針と一緒に一秒を知らせるようになったから、裏蓋をドライバーでこじあけ、動力部分と文字盤を取り出して修理した。短針と秒針の動きが分かれたことを確認した後、裏蓋を元に戻そうとしてもどうしても元に戻せなくなった…

近況

一日のうちのほんの数分、ひと月のうちのほんの数時間、その僅かな時間の中にだけ生きている。

言葉も沈黙もない

えんじなみです。はいどうもこんばんは。 戻ってきました。 お元気でしたか。 変わったことと変わらなかったことがあります。 まあそれは普通のことですね。 相変わらずのぐったりぶりをときどき見に来てくれるとうれしいです。

ベカラズ

今年もその日はやってきた。日付がくり返される回数に比例して記憶は薄れていく。薄れたところで元々何かがあったわけではない。誰かの記憶を自分のものにすることなどできないのだ。わたしはそこにいなかった、それだけのことだ。 同様に、わたしは間違いな…

轍と塩

書店の大きな本棚の前で、いつものように苦しくなっていた。まともに本を読むことができなくなってから1年以上が経過している。部屋の隅には、読めないくせに買い集めた本が山積みになっており、そのイメージが脳裏をかすめたが、それでも何冊かを手に取り、…